地方と首都圏のマーケティング業務の違いについて考えてみた!

みなさん、おはようございます!ひがちです♪
さて今回はマーケティングのはなし。
地方と首都圏のマーケティング業務の違いについて考えていきます。
目次
首都圏と地方のリテラシー格差
まずはじめに、地方企業と首都圏の会社のWebマーケティングについては、かなり違う印象があります。
首都圏は情報が沢山あり、周りにマーケティング会社も沢山あるので、いろんな情報が入ってくるし、社内にWebのマーケティング担当の方も沢山いる印象です。
そういった中で、地方の同じ中小企業で、売上30億円から100億円くらいの年商の会社でも、
首都圏の会社と地方の会社だと、リテラシーの違いは明確で、地方の企業はまだまだWebマーケティングに関するリテラシーが低いように感じています。
やっぱり首都圏の会社は多くの会社から情報収集ができ、過去の失敗体験を乗り越えてきているのでWebでのマーケティングに積極的です。
一方で地方の会社は、過去の失敗で諦めていたり、ローカルなコミニティで仕事が回るのでWebのマーケティングに対して消極的です。
- 一度、Webでのマーケティングにトライしたけど上手くいかなくてやめた・・・
- 地方のローカルなコミニティや異業種交流会で十分なので・・・
などなど、ローカルのコミュニティだけで仕事が取れてしまうので、
Webマーケティングをそこまで頑張らなくても、それなりに生き残れてしまったという背景から、
どうしてもWebマーケティングに関するリテラシーは低いものになってしまいます。
〈地方と首都圏の大きな違い〉
- リテラシーの格差
- 社内にWebマーケティングに詳しい人がいるか、いないか。
- 地方はローカルのコミュニティだけで営業ができちゃう!
必要なWebマーケティングの要素
一般的に地方であっても首都圏であっても求められるものは大きく分けて2つあり、「集客力」と「成約力」です。
このふたつが一般的にWebのマーケティングに必要な要素といわれています。
①集客力
集客力を高めるために必要なマーケティング施策は下記の通りです。
- コンテンツ作成
- SNS、LINE運用
- 広告活用
- メルマガ運用
- 外部メディア
- グーグルマイビジネス
②成約力
成約力を高めるために必要なマーケティング施策は下記の通りです。
- LP作成
- サイト改善
- ホワイトペーパー作成
- 動画作成
また、LPやホワイトペーパーなどはセールスライティングを強化することで反響率を高めることができますので、是非とも参考にしていただければと思います。
地方はマーケティング業務以外の業務を多くカバーしなければいけない
そして、地方企業のマーケターの場合、マーケティング業務以外の業務も併用して行う必要があります。
【①お金のこと】
キャッシュフローを考えながらの広告運用だったりとか、地方の企業の場合は助成金・補助金をどうするかであったり、広告予算に関する管理も行います。
【②在庫状況の把握】
これまでWEBでのマーケティングや拡販をやってこなかった会社が多いため、在庫状況の把握などもマーケターが行っている場合があります。
【③電話対応】
電話対応もマーケターが管理しないと勿体ないことがあります。
「なんでうちの会社を知ってくれたんですか?」など聞いて欲しいんだけど聞いてくれないことが多々あるため電話対応のマニュアルやトークスクリプトなどをマーケターが管理・運用している場合もあります。
【④パソコンや事務機器についての相談もマーケターにくることも…】
- パソコンが繋がらないんだけど…
- プリンター繋がらない…
などなど、これらの事務機器についての相談もマーケターが行うこともあります。
【⑤従業員の採用】
地方の会社にはまだまだマーケティングに詳しい人がいないので、必要なマーケティングスキルを面接の際に判断することができません。
- PC詳しいです!
- WordPress詳しいです!
と採用したら、ただ単にブログ更新してたくらいということも…
このことからマーケターが採用を行うこともあります。
上記のことから、地方企業のマーケターはただ単にマーケティングをやるだけではダメなことが多いです。
Webマーケティング施策をやるために必要なお金のことだったり、
お問い合わせが来た後の電話対応や営業対応、そしてそれらをやるための人材採用、パソコンの設定、などなど。
地方企業のマーケターに求められるスキルは、なんでも解決できるジェネラリストのような存在なのかもしれません。
ジェネラリストとは
「広範囲に渡る知識や経験を持つ人」という意味で、全体を見渡し、客観的な評価ができ、臨機応変な対応ができる人を指します。
PMやITコンサルタント、事業開発など、管理・監督の分野で活躍できるオールマイティーな人と言えます。
参考:ルートテック|ジェネラリストとスペシャリスト。あなたはどっち?
地方企業の課題
今までリアルで売り上げを作ることが出来ていた地方企業の今後の課題は、
そこからどうやってデジタル投入できるかです。
【補足】地方経営の難しさ
Webマーケティング=HPリニューアルだと勘違いしている。
地方の経営層の特徴として、まずはブログ更新やグーグルマイビジネスを継続的に更新するだけでいいのに、広告やHPリニューアルなど、最初から「手段」のところから入りがちです。
「広告運用やりたい!」の前にもっとやるべきことがあって、細部のやるべきことがおざなりになっている場合があります。
このような課題は山積みですが、まずは一歩引いてしっかりと競合をリサーチして、
- 本当にそれをやる必要性があるんですか?
- もっと他にやるべきことないですか?
など、俯瞰した視点が大切で、何をするべきか冷静に判断し方向性を明確にすることで、やっとスタートラインに立てるんだと思います。
「作ること」を目的にしないことが大切
同じジャンルで既に凄い競合がいたり、比較優位や競合優位も何もない中で、大手企業の一回りも二回りもしょぼいインターフェイスを後出しで作って、なんでこうなったんだろう?という事例は本当に多いです。
作るのを目的にするのではなくて、使ってもらうというところに立ち返った時に、
それを使ってもらうためにはどう認知促進しなきゃいけないのか?をまず考える必要があります。
例えば、
- なんのために開発するのか?
- それを開発して何がしたいのか?
- 市場感や競合企業の把握
- そのアプリを仮にリリースした時にどれくらいの人が使う予定なのか?
- 認知されやすくするためには?
- シェアされやすくするためにはどんな仕組みを事前に盛り込まなきゃいけないのか?
- 市場に既にどんなアプリが出ていてるのか?
- どんなウェブサイト、サービスがあるのか?
- 競合がどんな感じで、市場間はどのくらいあるのか?
これら全てをマーケティングの部分から考えてから、その上で開発案件を立案するという風にしないと、作ることが目的になってしまい「意味がなかったなー」という結果になってしまいます…。
逆算して作らないと残念な結果になってしまう
前述の通り手段が目的化してしまうケースが多いため、
目的から逆算して、どういったものが求められているかというのを導き出し開発を行なった方が良いと思っています。
具体的にいうと、
- こんな素晴らしいアイデア出ちゃった!
- よし作りたい!
- 安いところにお願いしよう!
など、最初からマーケティングのことは考えず、思いついたら「即・制作」になってしまっていることが多々あります。
広めたくても強みがないと厳しいです。
開発段階からマーケターとの協力が必要で、「プロダクトできました!拡販お願いします!」と言われてもやっぱり厳しくて、
アイデアを形にするところからマーケターが入ることによって結果としてマーケティングが上手くいくんじゃないかーなと思っています。
ですので、売るところだけマーケターが関わるというのは、だんだん難しくなってきているのが地方の課題だと感じています。
まとめ
地方の中小企業は商品は素晴らしいのにも関わらず、最初からリソースを投下する勇気や風土がありません。
システムや商品、HPなどのプロダクトを作ってからマーケティングを考えるのではなく、
最初の段階から、戦略の部分にリソースを投下するべきで、特にWebに対しての施策を「コスト(費用)」として捉えがちですが、
マーケティングのWeb施策は「投資」として捉えて小さな成功体験を積み上げることから始めてみるべきだと僕は思います。